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名門「アンティノリ」の原点はキャンティ・クラシコにあり! 2種類の新たなグラン・セレツィオーネを日本初披露
トスカーナの名門「アンティノリ」から、クリュ・ワイン・コマーシャル・ディレクターのフランチェスコ・ヴィザーニ氏が来日。多彩で高品質な「アンティノリ」のラインナップの中でも、生産量が限られた最高品質の「クリュ・ワイン」を長年にわたり担当してきたヴィザーニ氏に、「アンティノリ」の"心臓部"となるキャンティ・クラシコから新しく登場した2銘柄をはじめ、「アンティノリ」のグラン・セレツィオーネ※1について語っていただきました。
※1 グラン・セレツィオーネ...イタリア・トスカーナ州キャンティ地区の格付けにおける最高位のカテゴリー。サンジョヴェーゼを90%以上使用し、その他は土着品種の黒ブドウに限ること、自社畑のブドウを使用すること、さらに30カ月以上熟成(うち瓶内熟成3カ月以上)など、厳格な規定を満たした高品質なワインのみに与えられます。
クリュ・ワイン・コマーシャル・ディレクター フランチェスコ・ヴィザーニ氏
名門「アンティノリ」の原点、キャンティ・クラシコ
トスカーナの名門ワイナリー「アンティノリ」は、1385年に初代ジョヴァンニ・ディ・ピエロ・アンティノリがフィレンツェのワインギルドに加盟したことに始まる、600年以上の歴史を継承する生産者です。1971年にはサンジョヴェーゼにカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドした『ティニャネロ』を生み出し、1978年にはカベルネ・ソーヴィニヨン主体の『ソライア』を発表。これらはスーパータスカンの先駆けとして、イタリアワインの歴史を大きく変えました。
現在は第26世代にあたるアルビエラ氏、アレグラ氏、アレッシア氏のアンティノリ三姉妹が経営を担い、トスカーナを中心にウンブリア、ピエモンテ、プーリア、ロンバルディアなどイタリア各地でワイナリーを展開。多彩で高品質なワインを生み出し続けています。
「アンティノリが掲げるミッションは、世界有数の高級ワイン生産者としての地位を確立すること。職人的なアプローチを重視し、生産から流通に至るまでの工程をすべて管理するとともに、テロワールの個性を純粋に表現したワインの品質向上に取り組んでいます」とヴィザーニ氏。
「アンティノリ」にとって最も重要な価値である、高品質なワイン造り。その原点となっているのが、キャンティ・クラシコ地区です。「アンティノリ」のワイン造りはこの地に土地を購入したことを起点に発展し、イタリア初のDOC制定時には産地の線引きにも関与するなど、常に先導的な役割を担ってきました。単なる生産拠点ではなく、思想・品質基準・革新性のすべてがこの地で培われてきたことから、「アンティノリ」にとってキャンティ・クラシコは今なおワイン造りの"心臓部"であり続けています。
2021年、同地区にUGA※2が導入され、テロワールへの理解がさらに深化しました。これを契機に「アンティノリ」は、キャンティ・クラシコにおいても『ティニャネロ』、『ソライア』に匹敵する"トップ・オブ・トップ"のワインを生み出す新たな挑戦を始めました。
※2 UGA...キャンティ・クラシコ内のより細かな産地を示す公式区分(=Unita Geografiche Aggiuntive、追加地理的単位)。11の地域名が定められており、それぞれの土地の個性(標高・土壌・気候)を明確に示し、ワインのテロワールをより正確に表現する。
異なるテロワールで造られる3種類のグラン・セレツィオーネ
左から『バディア・ア・パッシニャーノ・キャンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネ2021年』、初入荷の『ヴィッラ・チリアーノ キャンティ・クラシコ グラン・セレツィオーネ2021年』、『サン・サーノ キャンティ・クラシコ グラン・セレツィオーネ2021年』
そしてその挑戦の成果として誕生したのが、キャンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネに名を連ねるワインです。すでに高い評価を得ている『バディア・ア・パッシニャーノ・キャンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネ』に加え、今回新たに『ヴィッラ・チリアーノ キャンティ・クラシコ グラン・セレツィオーネ』と『サン・サーノ キャンティ・クラシコ グラン・セレツィオーネ』の2種類がリリースされました。
3種類のグラン・セレツィオーネはいずれもサンジョヴェーゼ100%で造られています。「アンティノリ」がグラン・セレツィオーネで目指しているのは、それぞれ異なるテロワールを持つUGA※の個性を明確に表現すること。そのため、あえて"サンジョヴェーゼ100%"というスタイルを採用しています。
「サンジョヴェーゼは繊細でヴィンテージの影響を受けやすい品種であるため、品質を安定させることは容易ではありません」とヴィザーニ氏。「それでもアンティノリは、この品種の魅力を最大限に引き出した高品質なワインを生み出すため、挑戦を続けています」
キャンティ・クラシコにおけるUGAマップ。その中の2地区から今回新たなワインがリリースされた。
① "酸とタンニンが調和した「バランス」の良いスタイル"
『バディア・ア・パッシニャーノ・キャンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネ』 7,480円(税込)
キャンティ・クラシコ中西部に位置するサン・ドナート・イン・ポッジョUGAのブドウを使用。石灰質を主体とした土壌と海からの風の影響により、夏でも比較的冷涼な環境が保たれます。こうした条件のもと、ブドウはゆっくりと成熟し、高い酸と緻密なタンニン、透明感を備えたワインが生まれます。本ワインは、このUGA内に位置するバディア・ア・パッシニャーノの単一畑のブドウを使用しています。
醸造では、ブドウのポテンシャルを最大限に引き出すため、収穫後に丁寧に除梗し、さらに手作業で選果を実施。10日間の発酵の後、さらに10〜12日間のマセラシオンを行い、果実のエキスとタンニンの骨格を引き出します。熟成にはサンジョヴェーゼ本来の果実味を損なわないようフレンチオークの使用を抑え、主にハンガリー産オーク樽を使用。マロラクティック発酵の後、約14か月間の樽熟成を行います。
『バディア・ア・パッシニャーノ・キャンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネ』を一言で表すと、「バランス」。上記の条件により、凝縮感と透明感を兼ね備えた果実味に、しなやかな酸と緻密なタンニンが調和した、均整の取れたバランスの良いスタイルに仕上がっています。
②"「パワフル」さを感じさせる熟度の高い果実味と豊かなタンニン"
『ヴィッラ・チリアーノ キャンティ・クラシコ グラン・セレツィオーネ』 22,000円(税込)
日本初リリース。キャンティ・クラシコ北西部のなだらかな丘陵地帯に広がるサン・カッシャーノUGAのブドウを使用しています。温暖で安定した気候が特徴のエリアで、標高約280mの東西向き斜面に畑が広がり、粘土質土壌を基盤に石灰岩や砂、川由来の丸い礫、アルベレーゼやガレストロなどの石が混在。これにより、果実はしっかりと成熟し、丸みを帯びたミネラル感と豊かな果実味を備えたブドウが育まれます。
醸造では、収穫したブドウを除梗し、やさしく破砕した後、28℃に温度管理されたステンレスタンクで発酵。慎重なマセラシオンにより、果実の凝縮感としなやかなタンニンを引き出します。その後フレンチオーク樽で約14か月熟成し、さらに約18か月の瓶内熟成を経てリリースされます。
『ヴィッラ・チリアーノ キャンティ・クラシコ グラン・セレツィオーネ』を一言で表すと。「パワフル」。熟度の高い果実味と丸みのあるミネラル感、柔らかなタンニンが調和し、サン・カッシャーノらしい豊かさとエレガンスを備えたスタイルに仕上がっています。
③"緊張感と透明感を備えた「フィネス」のある仕上がり"
『サン・サーノ キャンティ・クラシコ グラン・セレツィオーネ』 40,700円(税込)
醸造では、ブドウを手摘みで収穫したブドウを畑とセラーで選果し、約30℃に温度管理された小型ステンレスタンクで発酵。穏やかなピジャージュと短いマセラシオンにより、純度とアロマの凝縮感を引き出します。マロラクティック発酵後、フレンチオークの大樽で約11か月熟成し、さらに約24か月の瓶内熟成を経てリリースされます。
『サン・サーノ キャンティ・クラシコ グラン・セレツィオーネ』を一言で表すと"フィネス"。上記の過程を経て生まれるワインは、引き締まった酸と生き生きとしたミネラル感が際立ち、緊張感と透明感を備えたフィネスのあるスタイルに仕上がっています。
この度初入荷した2銘柄はいずれも総生産本数約5,000本と限られ、その約8割がイタリア国内で消費されます。海外輸出は日本を含む6か国のみで、今回の日本への入荷はいずれも48本ずつです。
伝統と革新が生む、サンジョヴェーゼの新たな表現
異なるUGAの個性を映し出す3種類のグラン・セレツィオーネは、「アンティノリ」が掲げる「品質」という価値を体現する存在です。長い歴史に裏打ちされた伝統と革新の姿勢が、サンジョヴェーゼの新たな表現として結実しています。600年以上の歴史を持つ「アンティノリ」が、今なお挑戦を続けていることを象徴するワインと言えるでしょう。ぜひ、その魅力を彼らのワインから感じてみてください。