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ブルゴーニュトップ生産者を招待し、鮨ディナーを開催 ~エノテカ株式会社とアフィニス社の共催イベントをフランス・ブルゴーニュにて実施~
エノテカ株式会社(本社:東京都港区、社長:堀 慎二)は、2024年1月31日~2月2日の3日間、フランス・ブルゴーニュ地方のボーヌにて「伏見 鮨ディナー」を開催しました。ブルゴーニュワインの生産者28社、計39名を招待し、神戸の鮨の名店「伏見」の大将が握る鮨と自身のワインのマリアージュを楽しんでいただくスペシャルディナーとして、ブルゴーニュワインのネゴシアン、アフィニス社(本社:フランス・ボーヌ 代表:ポール・ヴァラン)と共同で開催しました。
鮨を盛った皿をジョスリン・ミュニエ夫人(ドメーヌ・ジャック・フレデリック・ミュニエ)に渡す、鮨職人の伏見勝氏。
今回実施したディナーイベントは、鮨職人である伏見勝氏にブルゴーニュまで訪れていただき、フランスで買い付けた魚介類を使用し、生産者のために特別に鮨を握っていただくというもの。生産者の方々はご自身が手がけるワインをお持ちいただき、鮨と合わせて楽しんでいただくという、かつてない試みとなります。
本イベントの発案者は、ブルゴーニュのネゴシアン、アフィニス社代表のポール・ヴァラン氏。エノテカ株式会社では、生産者の来日時、関西方面に行く際には「伏見」によくお連れし、ブルゴーニュをはじめとする多くの生産者の方々に鮨を楽しんでいただいています。ヴァラン氏も生産者の方々と共に何度も訪れており、そこで「伏見」の鮨の美味しさに大変感激されたそうです。「伏見」の鮨ネタは、鯛やヒラメなど明石の白身魚をはじめ、タコ、穴子などが中心ですが、もしこれをフランスで獲れる魚で握ったらどうなるんだろう...ヴァラン氏がそんな素朴な疑問を伏見氏にぶつけてみたところ、それならぜひやってみましょうと、何事にも果敢にチャレンジする伏見氏に二つ返事で引き受けていただき、今回の企画が実現することになりました。とはいえ、企画が発案されたのはコロナ前となる今から5年ほど前。コロナ禍でいったん企画が中断したものの、コロナが落ち着き始めた頃に再度イベントの話が浮上、それから1年半の準備期間をかけて、この度の実現となりました。
ブルゴーニュで鮨を握ることにご快諾いただいたものの、伏見氏はフランス・ボーヌの地が大西洋から約600kmも離れていることを当初はご存じなかったそう。初めてフランスを訪れた伏見氏がまず訪れたのは、ボーヌに2軒しかないという魚介専門店のひとつ、「ヴィルジニー・ブルーアン」でした。ここは、2007年フランス最優秀職人章(MOF:フランス文化の最も優れた継承者たるにふさわしい高度な技術を持つ職人に与えられるフランス国家の称号)をこの分野において初めて、そして唯一女性として受章したヴィルジニー・ブルーアン氏が営む魚介専門店です。日本とは異なる見慣れない魚の数々や、自分の手に直接取って鮮度や状態を測れないことに伏見氏はとまどいつつも、ヴィルジニー・ブルーアン氏に質問をしながら生牡蠣や海老を試食し、ディナーで提供するカサゴ、イカ、タコ、帆立、海老、牡蠣などの食材を買い付けされました。
(左)
魚介専門 店「 ヴィルジニー・ブ ルーアン」で生牡蠣を試食する伏見氏。奥がヴィルジニー・ブルーアン氏。
(右)
購入した魚介類を早速捌き、仕込みをする伏見氏。
そして1月31日、「伏見 鮨ディナー」の本番1日目。この日を皮切りに、3夜限りの特別な鮨ディナーが幕を開けました。招待者は、当社がアフィニス社を通じて取引のある28社、合計39名の錚々たる顔ぶれです(最後に招待者リスト掲載)。 本イベントを企画したアフィニス社よりポール・ヴァラン氏と、当社より創業者の廣瀬恭久、社長の堀慎二が参加し、ゲストをおもてなししました。
日本文化をたっぷり体験いただきたいとの意図から、シャンパーニュではなく、このディナーのために特別に用意したイタリア・ヴェネト州パドヴァ工場で前週に製造されたばかりの新鮮なアサヒスーパードライでスタート。最新型ビールサーバーで提供される、飲みごたえとキレのある最高品質の生ビールを、生産者の方々に会話と共に楽しんでいただくアペリティフから会が始まりました。
(左)
アサヒ スーパードライ を 楽しむ シャルル・ラショー 氏と、レストラン「 カボット 」の シェフ 、トマ・プロト氏 。
(右)
ドミニク・ラフォン氏とエティエンヌ・グリヴォ氏 。
席に着いてからは、いよいよ「伏見 鮨ディナー」のスタートです。フランスは日本と魚の種類が異なるのはもちろん、鮮度が落ちることをはじめ、帆立の砂抜きがされていなかったり、小さな鱗は取らずにそのままだったりと、日本との仕事ぶりの違いに伏見氏は少しとまどわれた様子。ただ、そうした違いも織り込み済みとのことで、渡仏前からの入念な準備と、フランスでの丁寧な仕込みを行いながら、美味しい鮨を提供することに全力で取り組んでいただきました。ディナーでは、伏見氏の包丁捌きや握る姿に生産者の方々も興味津々。伏見氏のまわりを生産者がずらりと囲み、興味深そうにのぞき込んだり、スマートフォンで動画撮影するなど、毎夜人だかりができる盛況ぶりでした。
肝心の味わいはと言うと、
「まるで日本にいるように美味しかったです」(エルザ・マトロ氏/ドメーヌ・マトロ)
「人生で一番すばらしい日本食の体験でした!」(ジェローム・カスタニエ氏/ドメーヌ・カスタニエ)
といった賞賛の言葉を数多くいただきました。
また、ポール・ドローム氏(ドメーヌ・ルーロ)は、「粋なディナーでした!」とお褒めいただいた後に、鮨職人とワイン造りの仕事の意外な共通点について、次のように語っていただきました。
「ドメーヌ・ルーロで造るワインは、今日のディナーメニューと同じくらいで20種類ほどあります。直径約2kmの範囲に位置する複数の区画で、それぞれの区画ごとに微妙に違う味わいを繊細に表現しながらワインを造っています。今日の料理も微妙な仕事の違いが表現されており、そこが私たちのワイン造りの仕事とよく似ていると感じました。ここまでに至るには、何年もの積み重ねがあって初めてできること。それは私たちの仕事も同じです。そこが共通点だと感じることができました。」
生産者の皆さまに満足していただけたことは、ブルゴーニュでうれしいことがあると必ず歌われる「バン・ブルギニヨン」がディナー中、毎夜自然に飛び出したことでも証明されています。「ラ・ラ・ラ」の歌声とともに手拍子をしながら、みなで腕を組んで大合唱したりと、いずれの会も大いに盛り上がりました。
「バン・ブルギニヨン」を歌ったあと、伏見氏に感謝の拍手を贈る生産者の方々。
ゲストの方々にはそれぞれ自身が手がけたワインを思い思いに持ってきていただき、伏見氏が握る鮨に合わせて楽しんでいただきました。ワインはその多くがマグナムボトルで、グラン・クリュも多数という錚々たるラインナップ。鮨とブルゴーニュワインのマリアージュについては、これほどよく合うとは思わなかった、とその相性の良さを絶賛する声が相次ぎました。エティエンヌ・グリヴォ氏(ドメーヌ・ジャン・グリヴォ)も以下のように述べられています。
「日本料理とブルゴーニュワインがよく合う理由は二つあると思います。一つ目は、ブルゴーニュは主にジュラ紀の海洋起源の土壌で構成されているため、石灰質が多いということ。それがピノ・ノワールと魚介がよく合う理由だと思います。そしてもう一つの理由ですが、日本はすばらしい文化を持っており、ブルゴーニュワインという文化も含めて、その繊細さや奥深さを日本人が理解していること。日本料理はとても繊細で正確、細部まで丁寧に作られていますが、そうした繊細さや奥深さはブルゴーニュワインに非常に通じています。そしてそれを日本人は本当によく理解していると思います。」
イベントを計画した当社とアフィニス社にとってもまったく初めてで、終始手探りのなか開催となった本イベント。日本の魚とは異なる環境のハンデがありつつも、炙りや昆布締めなどの調理法を駆使し、また小骨が苦手なフランス人に美味しく食べてもらえるよう、穴子の海苔巻きは細かくたたきにしたり、脂が乗ったカサゴは食べやすく炙りにしたりと、現地の状況やゲストの嗜好を即興でうまく取り込みながらアレンジしていただきました。それ以外の食材も、ネギをポワロネギに、小ネギをシブレットにするなど適宜フランスの食材に置き換えつつ、全力投球で美味しい日本料理と鮨を提供していただきました。
3日目のディナーに参加いただいたドミニク・ラフォン氏(ドメーヌ・デ・コント・ラフォン)は、最後に自ら立ち上がり、次のようにお話いただきました。
「私たちワイン生産者は非常に感動しています。このような美味しい鮨をボーヌの地で、ヴィニュロンの仲間たちと味わえることをまったく想像していませんでした。自分たちが手がけるワインを仲間たちとこうしてシェアできることも本当にうれしく思います。皆さんがブルゴーニュを愛してくれていることに感謝しています。」
エティエンヌ・グリヴォ氏も、
「すばらしいディナーをブルゴーニュの仲間と共に過ごすことができて本当にうれしいです。今日見せてくれた伏見氏の技や才能は私たちにとって驚きと共に学びにもなりました。世界にはいろんなすばらしい瞬間がありますが、私たちは今まさにそうした瞬間を過ごしています。」
と感激の言葉を述べられました。
ムニール・サウマ氏やドミニク・ラフォン氏、ニコラ・ロシニョール氏、フレデリック・ミュニエ氏、ジャン・リュック・ぺパン氏らがミュジニーについて討議したり、ふるまわれたワインを飲んだ生産者が、感想を造り手に話しに行ったりと、生産者が多く集まる会であるからこその光景が多々見受けられ、日本食の体験や鮨とワインとのマリアージュはもちろん、生産者同士の交流の場となったことを実感することができました。
(左)
伏見ご夫妻と、このイベントのために炊飯器を貸してくれたムニール・サウマ氏。
(右)
伏見氏が握った鮨。
伏見氏からは、「貴重な経験となり、言葉に尽くせないほど感動しました。ゲストの皆さまにもお喜びいただけて、心から感謝しています。そしてまた、次回のチャンスに向けて、フランスでの食材調達の道をさらに模索しておきます。」と、またボーヌの地での鮨ディナーにチャレンジする意欲を語っていただいています。
エノテカ株式会社は、今後もこうしたイベントを創出しながら、生産者の方々に喜んでいただき、日本とフランスの文化の懸け橋となるイベントを、日本はもちろん、ブルゴーニュでも実施していきたいと考えております。
■「伏見 鮨ディナー」 ご出席いただいた生産者の方々(アルファベット順)
| 生産者名 | ご招待者名 |
|---|---|
| Domaine Arnoux-Lachaux | M. Charles Lachaux |
| Domaine Blain-Gagnard | M. Marc-Antonin Blain |
| Domaine Bonneau du Martray | M. Thibault Jacquet |
| Domaine Boris Champy | M. Boris Champy |
| Domaine Charlopin | M. Philippe Charlopin |
| Domaine Castagnier | M. Jérôme Castagnier |
| Domaine Chapelle de Blagny | M. Etienne de Bréchard |
| Domaine Darviot-Perrin | M. Pierre-Antonin Darviot |
| Domaine Drouhin Laroze | Mme Caroline Drouhin |
| Domaine Etienne Sauzet | M. Benoit Riffault |
| Domaine Etienne Sauzet | Mme Emilie Boudot |
| Domaine Geantet-Pansiot | M. Fabien Geantet |
| Domaine Comte Georges de Vogüé | M. Jean-Luc Pepin |
| Domaine Hubert Lamy | M. Olivier Lamy |
| Domaine Jacques-Frédéric Mugnier | M. Frédéric Mugnier |
| Domaine Jacques-Frédéric Mugnier | Mme Jocelyne Mugnier |
| Domaine Jean Fournier | M. Laurent Fournier |
| Domaine Jean Grivot | M. Etienne Grivot |
| Domaine Jean Grivot | Mme Marielle Grivot |
| Domaine des Comtes Lafon | M. Dominique Lafon |
| Domaine des Comtes Lafon | Mme Cristina Lafon |
| Domaine des Comtes Lafon | Mme Léa Lafon |
| Domaine du Comte Liger-Belair | M. Louis-Michel Liger-Belair |
| Domaine du Comte Liger-Belair | Mme Constance Liger-Belair |
| Domaine Lignier-Michelot | M. Virgile Lignier |
| Lucien Le Moine | M. Mounir Saouma |
| Lucien Le Moine | Mme Rotem Brakin |
| Domaine Matrot | Mme Adèle Matrot |
| Domaine Matrot | Mme Elsa Matrot |
| Domaine Michèle et Patrice Rion | M. Patrice Rion |
| Domaine Michèle et Patrice Rion | M. Maxime Rion |
| Domaine Nicolas Rossignol | M. Nicolas Rossignol |
| Domaine Rossignol-Trapet | M. David Rossignol |
| Domaine Rossignol-Trapet | M. Nicolas Rossignol |
| Domaine Roulot | M. Paul Delorme |
| Domaine Thénard | M. Jean-Baptiste Bordeaux-Montrieux |
| Domaine Thénard | Mme Dominique Bordeaux-Montrieux |
| Domaine Thomas Morey | M. Thomas Morey |
| Domaine Tollot-Beaut | Mme Nathalie Tollot |